非日常を感じて体験的豊かさを味わえる空間を作りたい
FREE ART FIELD「五十嵐貴博」

今回のインタビューはFREE ART FIELDの五十嵐貴博(いからしたかひろ)さん。

五十嵐さんは、ソフト整体と足つぼ ゆいま〜るというリラクゼーションサロンを経営する一方で、FREE ART FIELDという活動もされています。

このFREE ART FIELDの活動は、私がこれから活動していく上で、一つの理想形のように考えていることでした。

職人とはちょっと違うんですが、FREE ART FIELDの活動と今後の方針についてインタビューをさせていただきました。

 

新潟県初のアースバッグハウス作り
他にも建物や空間をセルフビルドで作っています

「現在の活動内容としては、仲間と森の中で共有基地を作っています。

そこには廃材を利用した小屋だったり、アースバッグハウスという土が主材のお家、焚き火台、遊具などがあります。

単なる建物ではなく、材料や作り方にもこだわりがあるんです。

アースバッグハウスはイラン人の建築家が考案した工法で、元々は災害地や戦地のシェルターとして使われていました。

ここで作っているアースバッグハウスは、新潟県で最初に建てられたものです。

このようなセルフビルドできて、なおかつアートなものを仲間たちと一緒に作ったりしてるんです。

 

▲FREE ART FIELDの風景1。自然溢れる自由なフィールドが広がります。

 

ここでの活動はちょうど3年前の夏から始めました。

小さなアースバッグハウスを作ったのが最初です。

そもそも、最初にこのようなことを始めようと思ったのは、DASH村みたいなことをやりたいって思ったからなんです。

非日常を味わいたかったんですよね。

僕の本業はリラクゼーションサロンの経営です。

今は起業して12年目なんですけど、ちょっと疲れちゃってたんですね。

『オンリーワンの店づくり』とか言ってる時点で他店と競争している訳で、経済活動とか競争社会に疲弊している自分に気付いちゃったんです。

それで、非日常を味わいたいっていう想いと競争社会とは真逆の共有社会を作りたいっていう想いがずっとあって、『自然の中』ということを自分の中で絶対条件にして物件を探しました。

最初は建物ありきで物件を見つけて、そこをリノベーションしながらできればって思っていました。

中にはいい物件もあったんですけど、そういうところは値段が高額で『手が届かないな』って思ってたんです。

それからしばらくして、知人から国上のこの土地を紹介していただいてから本格的に活動を開始しました。

FREE ART FIELDという名前が付いている場所はもう一つあって、出雲崎町に海の共有基地として「FREE ART FIELD IZUMOZAKI」というものがあります。

目の前にオーシャンビューが広がる、セルフミニキャンプ場みたいな感じにしていて、まだ何も手をつけていないですね。

FREE ART FIELDとして活動しているのはこの2ヶ所です。

でも、実質活動しているのは、国上山の麓にあるFREE ART FIELD Kugamiだけですね。」

 

・・・ん?

出雲崎ですと?

出雲崎と言ったら、私の生まれ育った町じゃないですか!?

ということで、FREE ART FIELD Izumozakiの活動のときには企画から参加させていただきたいとお願いしたところ、快諾していただきました。

出雲崎町で何かやりたいと思っていたので、嬉しい限りです。

こんなつながりも、職人ギルドを始めたのと紹介してくれる人に出会えたから。

感謝してもし尽くせないくらいです。

 

▲FREE ART FIELD 五十嵐貴博さん。ゆいま〜るというリラクゼーションサロンを経営しながら、『大人も子供も遊べる共有基地』を作り続けています。

 

「10月21、22日にこのFREE ART FIELD Kugamiで、サバイバルキャンプが開催されるんです。

今回のテーマは『サバイバル』です。

FREE ART FIELDと友好関係を気付いているCOLOR-P(カラップ)という団体が主催するキャンプです。

COLOR-Pとは昨年もアースバッグワークキャンプを3ヶ月連続で共同開催し、関東から多くの親子などが参加してくれました。

今回はサバイバル。僕自身楽しみで仕方ありません。

そして最近は、この場所が全国誌の『DIY&日曜大工マガジン ドゥーパ!』『ニッポンの新しい小屋ぐらし』っていう本(これは単行本)に取材してもらって、取り上げてもらったんです。

全国書店に並んでから、結構問合せをいただくようになりました。

問い合わせをくれた方の中に『サバイバル食研究家』という人がいて、その方から『ぜひここでサバ食のフェスをやりたい』っていうお話をいただきました。

その方は10月のサバイバルキャンプにもどうこうしてくださることになりました。

10月21、22日のサバイバルキャンプ、ぜひ遊びに来てください。

非日常を味わえるチャンスだと思います。」

 

▲焚き火台。夜にはここで火を起こしながら語り明かすことができます。

 

DIY&日曜大工マガジン ドゥーパ!119号2017年8月号

 

『ニッポンの新しい小屋ぐらし』

 

 

▲2017年9月のイベントの様子。FAFにキャンドルを灯してその光に癒されていました。

 

 

FAFはお金の代わりにスキル交換して循環させる場所

「このプロジェクトは、『お金の代わりにスキル交換して循環させていこう』っていうコンセプトを持ったコミュニティです。

かと言って特別なスキルが必要なわけではなくて、一緒に『こういったものを作りたい』っていう人を募集してるんです。

FAF(FREE ART FIELDの略)の仲間の中には大工さんだったり、庭師だったり、ものづくりとは関係ない保育士さんだったり養護教諭だったり、サラリーマンやOLさんも携わりながら、一緒に作っています。

もちろん子供たちもいますよ。

メインで活動しているのは10人前後ですが、アースバッグドームなどこの場所を作るために関わってくれた人は今でもすでに500人を超えています。

関東からわざわざ来てくれる人もいます。

単に『家建てます』って言っても絶対に人は集まらないじゃないですか。

でも『アースバッグハウスを一緒に作りましょう』って言ったら、結構人が集まってくれました。

消費ではなく、生産。

自分たちで『つくる』ことが可能なんだということをもっと発信したいんです。

今では活動が少しずつメディアにも取り上げられたりして、いろいろな人に知ってもらえるようになってきて嬉しいです。」

 

「お金の代わりにスキル交換」

これこそまさにこれからの日本に必要なことだと思います。

私もFAFに関わらせてもらうことになったので、五十嵐さんと一緒に活動を盛り上げていきたいと思います^ ^

 

▲FREE ART FIELDの風景2。道具にも『F.A.F』の文字が描かれています。

 

 

自然災害にも強くセルフビルド可能な家を探していたら
アースバッグハウスにたどり着いた

僕は日本の住環境にすごく疑問を持っているんです。

工務店さんにお願いすると1棟何千万っていう金額がかかってしまって、そのあとはずっとローン地獄じゃないですか。

それってどうなんだろうってずっと思っていました。

3.11の東日本大震災のとき、津波に流されている家の映像を見たときに衝撃を受けたんです。

家族の幸せの象徴とも言える『家』が地震で破壊されて、津波で流される光景は目を背けたくなりました。

そこで調べました。

自然災害に強く、なおかつセルフビルド可能な家はないかと。

そうしたら、『アースバッグハウス』という存在を知りました。

『何だコレ!?』って思って、アースバッグハウスについて調べたらすごかったんです。

地震も震度5〜6でもビクともしないし、水害でも流される心配はないし、自然災害に強いっていうことを知りました。

アメリカの研究施設でも、耐震実験とかすべてクリアしているのを知ったとき、『これだ!』って心踊りました。

 

でも、作り方が全然わからなかったんです。

だから、またそこからいろいろ調べました。

そうしたら、日本アースバッグ協会っていう団体があることを知ったんですよ。

協会がちょうどそのときに『出張マンツーマンワークショップやります』って打ち出していました。

協会の拠点は熊本なので、熊本まで行って習うのも大変だって思っていたところのワークショップだったので、『呼んでしまえ!』って思って、呼んじゃいました(笑)

僕が習うっていうのが中心だったんですが、人手はあったほうがいいっていうことでアースバッグ工法に興味ある人をSNSで募って、3年前の夏に作りました。」

 

▲FREE ART FIELDの代名詞とも呼べるアースバッグハウス大。ここまで作るのに500人以上の人が関わっています。

 

そんなことがあったんですね。

そうしたら、五十嵐さんがこのアースバッグハウスの作成のときの裏話を教えてくれました。

 

「小ドームの躯体は4日で完成したんですけど、躯体が完成したとき、はじめから携わってくれた女性が泣いていたんですよ。

僕は、それを見たときに衝撃を受けました。

泣いていた人が言うには、みんなで作り上げた達成感や自分の過去の出来事で想うことがあって泣いていたらしいんですけど、僕は小ドームのときは覚えるのに必死でいっぱいいっぱいだったので泣けませんでした(笑)

感動はしましたけどね。

でも、次に作った大きい方のアースバッグハウスの躯体が完成したときは号泣しましたね。

このときは僕だけじゃなくて、周りでも泣いている人がいて、『感動をシェアできた』『達成感をシェアできた』というのは僕にとって最大級の感動でした。

このように、アースバッグハウス作りやものづくりの一番の醍醐味は、仲間たちと一緒に作り上げたときの達成感をシェアできるっていうことなんじゃないかなと思います。

作っている工程も、仲間たちとワイワイガヤガヤやっていて楽しいんですけど、やっぱり一番は完成したときですね。」

 

「活動内容はSNS、主にFacebookです。

ブログも書いているんですが、半年に1回くらいの頻度でしか更新できていなくて・・・

ホームページはまだ公開していなくて、なかなか進んでいないです。」

 

ホームページ作りは本業です。

なので、ホームページ作りはお手伝いさせていただくことになりましたよ。

それ以外にも、FAFの活動にはどんどん参加させてもらおうと思います。

 

▲アースバッグハウス小。新潟県で最初にできたアースバッグハウス。

 

 

大人になるって楽しいこと
遊び心のある大人の姿を子供たちに見せたい

「この小屋に関しては、『廃材だけで作ろう』って決めていました。

でも、廃材だけで作ろうって決めたのはいいんですが、どうやって廃材を集めたらいいかわからなかったんですよね。

そんなとき、たまたま知り合った人の中に、解体屋がいたんですよ

解体屋さんの人に、『廃材ってどうやったら手に入るんだろう』って相談したんです。

ちょうど運がいいことに、『これから材木屋が潰れるっていうことで、これから解体しに行くんだけど、そこにある木材全部持ってけって言われた』って教えてくれたんです。

そりゃもう喜んでもらいに行きましたよ。

2トントラック借りて仲間と一緒に行きました。

運がいいことに同じようなことが2件も続いたんですよ。

材木屋さんがもう一軒解体するっていう連絡をもらったんです。

それで、結構いい材料が揃ったので、躯体となる材料はいいものを使って、外壁には木製パレットをタダでもらって。

ほぼ100%ですね。家を建てたのは。

ペアガラスも貰い物だし、ソーラーパネルも寄付していただいたもの。

ついでに発電機もですね。

実は、材料、道具に関しては貰い物が多いです。

コンプレッサーもタダ同然で譲り受けたし。

新品はコンクリートミキサーくらいですね。

アースバッグハウスを作る上でコンクリートミキサーは命なんで、新品を買いました。

釘やビスは大工さんの仲間が譲ってくれたり。

道具を提供してくれる人は、一緒に楽しんで作業してくれる人です。

この小屋を建てるのも、自分の知識やスキルだけでは無理だったので、たまたま共通の知り合いに大工さんがいて、飲みの席で口説きおとしました(笑)

口説いたら『やります』って言ってくれて、木造に関してはその方が親方となってみんなで作り上げました。」

 

▲FREE ART FIELDの風景3。アースバッグハウス小の中から見た景色。

 

「さっきも言ったんですが、僕の思いに共感してくれる人をどんどん増やして仲間にしていこうって思ったんです。

そういったときに昔の仲間を呼んでしまうと、『またあいつらがやってるんだろ』って言われるのが嫌だったので。

この土地がゼロからのさら地だったっていうこともあって、仲間集めもゼロからSNSでコツコツ発信して、仲間を集めていきました。

ここに集まってくれた仲間は遠方から来てくれる人もいるんですが、10年来の仲間みたいな感じで仲良く作業させてもらっています。

こんな体験をしてしまうと、付き合った年数じゃないなって思います。

ここには目がキラキラしてる人たちが集まっているんですよ。

これは僕の勝手な解釈ですけど、FAFには遊び心を持ってる大人たちが集まってるんだって思うんです。

 

大人になると、遊び心って忘れていくじゃないですか。

お父さんが子供の前で『あぁ、疲れたな』って言ってどんよりした顔で帰って来たとき、どう思います?

そういうのって、子供の教育にもあまりよくないと思ってて。

常にっていうのは難しいですけど、お父さんの目がキラキラして帰ってきたときに子供って影響されますよね。

『あぁ、大人になるって楽しいんだな』って思ってもらいたいと思っています。

このプロジェクトは遊び心を大切に活動しているので、想いに共感してくれる仲間が増えていってるんだと思います。」

 

私も、子供に「大人って楽しそう」って思ってもらえるように生きなければって思います。

でも、これって、すごく難しいことだと思います。

だからこそ、FAFの活動の意味があるんだと感じました。

 

▲FREE ART FIELDの風景4。看板もおしゃれです。

 

 

活動では何よりも遊び心、楽しさを優先している

「自分1人でする作業もあるし、仲間を集めてやる作業もあるんですが、遊び心、楽しさを優先してやっているんです。

なぜかっていうと、これはビジネスでやっているわけではないので。

ビジネスだと『納期』とか『経費削減』とか『工期』とか、そういう制限があるじゃないですか。

でもFAFプロジェクトにはそういった制限や制約がないんです。

だって『遊び』だから。

今、東屋も作っているんですけど、いつまでに作るとか考えずにゆるゆると作っているのが楽しいし、おもしろいんです。

遊び心を持ってやっていることがこだわりですかね。大人の遊び。

あ!全然職人ぽくないですよね(笑)」

 

確かに職人っぽくはないです。

でも、このようなコミュニティでは、自分が全部できる職人である必要はないと思っています。

家を作るなら大工さん、石を敷くなら庭師さん、おもちゃを作るなら別の人っていう感じで、いろんな職人さんが集まって活動するのが理想的なコミュニティだと思っています。

まさにそれを実行しようとしている五十嵐さんに感動してしまいました。

 

▲FREE ART FIELDの風景5。小物にも遊び心がうかがえます。

 

「遊び心を持ってる大人ってすごくステキだと思います。

僕もこの活動を始めてから、疲弊しちゃってる人が多いことに気づきました。

時間に追われ、生活に追われ、仕事に追われているような人たちって多いんだなって。

やっぱりビジネスや競争社会の渦の中ばっかりになってしまうと、みんな疲弊してしまうんですよね。

中には楽しんでビジネスをやっている人や競争大好きなキャリア志向の人ももいるかもしれませんが、疲れてしまっている人の方が多いように見受けられるので、やっぱり自分の中では『遊び』と『非日常』って大事だと思います。」

僕はこの場所のことを『大人も子供も遊べる共有基地』っていう呼び方をしています。

秘密基地や別荘っていうと『所有』っていうイメージがなんですけど、その逆で関わってくれた人が共同で使えるシェアエリア、土地をシェアする感覚にしたくて、『共有基地』っていう呼び方をしています。

FREE ART FIELDっていう名前も、自由にアートする空間にしたいという思いから付けています。

僕は一人一人がアーティストだと思っていて、全員が特別なスキルを持っているわけではないんですが、人間って何かしらアーティスト性を持っていると思っているんです。

僕に何ができるかって言ったら、リラクゼーションマッサージのスキルと、アースバッグビルダーとしてのスキルくらい。

それが芸術を奏でているかって言ったらそうではないんですが、だからこそいろんな人が集まってスキル交換して何か新しいものが生まれたらいいなっていう思いがあります。

僕は、この場所を某夢の国とは違った意味でのテーマパークにしたいと思っています。」

 

子供が憧れる、大人っぽくない大人(笑)

レールに敷かれた人生ではなく、2度とない人生を歩み、遊び続けたいですね。

非日常を感じられる空間だからこそ、童心に帰れたり、遊びに夢中になれるんだと思います。

 

▲FREE ART FIELDの風景6。小屋の中の風景。FAFを高いところから眺めることができます。

 

 

FAFは今まで見たことのない姿を見ることができる場所

「FAFに親子で来てくれる方もいます。

アースバッグハウス作りでは、土塗り作業などをお願いします。

土台部分は子供達にもたくさん手伝ってもらいました。

結構飽きっぽい子供が一生懸命やってくれたっていうことで、親御さんから『この子、すごく飽きっぽいんだけど、一生懸命やってくれて、親としても嬉しくなりました。ありがとうございました。」と言ってくれた親御さんもいました。

この巨大ドームを作ったとき、関東から何十組も来てもらったんですけど、大人のやることを子供は見ていて、自分もやりたがるんですよ。

当然、高いところとか危険な作業はやらせないんですけど、僕とかがサポートしながら低い段でやってもらったりします。

そうすると、『ママ!!ここ僕がやったよ!!見て!!』っていう子がいたりして。

そういうのを見ると、『やっぱりここは体験的豊かさが得られるフィールドなんだな』って改めて実感しました。

 

▲FREE ART FIELDの風景7。季節、天気によって様々な表情を見せてくれます。

 

子供って、作業に関わらず、ここに来るだけで、石ころ一つでもおもちゃになっちゃうんですよね。

大人だったら想像もつかないような遊び方をするんで(笑)

まさに遊びの天才です。

枝を使ってチャンバラとか。

危ないから止めるんじゃなくて、見守ることも必要。

大人としては、そういう子供達の姿を見るのが楽しみだし、経験させたいんですよね。」

 

普段、飽きっぽい子供が何かをやり遂げる。

今までやったことがないことに挑戦する。

これって、子供を成長させるのにすごく大切なことだと思います。

個人的に、そういう環境ってだんだん減ってきているように感じています。

子供が挑戦して、成長できる場所。

子供も大人も新しい自分を見つけることができる場所。

FREE ART FIELDがそのような場所になってくれるといいですね。

 

▲童心に帰って遊べるのもFAFの魅力の一つ。ブランコなども自分たちの手で作ってしまいます。

 

アンテナを張っていれば、いつかはつながる
廃材を探しているときに実感しました

「この廃材小屋を作ったときの失敗談なんですけど、この小屋、最初は雨漏りがひどかったんです。

この小屋は廃材だけで作ろうっていうこだわりがあったので、屋根、廃材、トタンを探してたんですけどなかなか見つかりませんでした。

それで防水ルーフィングだけ貼っていたんですけど、時間が経つにつれて雨漏りがひどくなっちゃって、雨漏りするまま半年くらい過ぎてしまいました。

これじゃまずいってことで、真冬に屋根が凍っているときに、とりあえず応急処置でブルーシートかけようってことになりました。

もう命がけですよね。

落ちたら死ぬなって思いながらやっていましたね(笑)

 

 

▲廃材だけで作った小屋1。

 

 

屋根材が見つかったのは、庭師の仲間の現場を手伝いに行っていたときなんです。

たまたま手伝いに行った現場の隣の家が、リフォームしていました。

その外壁がトタンだったんですよね。

昼飯を食べているときにたまたまそれを見つけて、『あれ、もらわね?』っていう話になりました。

作業している人に『これって処分するんですか?』って聞いたら『そうだ』って言うんです。

駄目元のつもりで『これ、いただいてもいいですか?』って聞いたら『持ってけ!持ってけ!』って言ってくれました。

そこでもらったトタンが、ここの屋根になっています。

トタンを屋根につけたら全然雨漏りもしなくなりましたよ。

 

この小屋、マジですべて廃材でできちゃったんです。

装飾のタイルとかも、全部貰い物。

運もいいとは思うんですが、アンテナ張っているとやっぱり違いますよね。」

 

この五十嵐さんの話を聞いて感じたのは、「楽しそう」っていうことでした。

屋根のルーフィングが凍っているときにブルーシートで応急処置とか、確かに生きた心地はしないかもしれませんが、楽しんでいるっていうのが伝わってきました。

聞く話がすべて非日常の集まり。

聞くだけで、私の方もワクワクしてしまいました。

 

▲廃材だけで作った小屋2。

 

「僕の想いとしては、FAFに携わってくれてる人たちが、僕がいなくてもこの場所を有効活用してほしいって思っています。

一言伝えてくれれば、勝手にキャンプしてもらってもいいし。

でも、まだなかなかそう言った流れになっていなくて、『僕がいなかったら来ない』みたいな流れになっています。

そこが僕の力不足かなって思ってて。。。

『お前がいるから来るんだよ』って言ってもらえるのはありがたいんですけど、本当は僕がいなくてもやってくれる、遊んでくれる人が増えたら本当の意味での共有基地だなって思えます。

その部分がもっとうまく流れてくれれば、もっとおもしろいことになるんだろうなって感じています。」

 

「大人も子供も遊べる共有基地」の最終形がここにあるんじゃないかと思いました。

「何か建物が建つこと」が完成ではなく、「みんなが集まれる空間になること」が完成形なんだと思います。

だからこそ終わりがないのかもしれませんけどね。

 

▲写真を撮っている五十嵐さん。「いつ見ても同じ景色がない」と言って、写真を撮りまくっているそうです。

 

 

FAFはネイチャーミュージックが自然と流れている場所
そういった中での作業や何もしないひとときっていうのは至福の時間

「普通に仕事をしていると、どうしてもノイズは感じてしまいます。

人間関係も含めてね。

でも、ここに来るとノイズレスな空間を体験することができます。

小鳥のさえずり、木々のざわめき、風の音。

ネイチャーミュージックが自然と流れている、そういった中で作業や遊ぶことができるっていうのは至福の時間なんです。

僕、1人で仕事をしているのも好きなんですよ。

森に囲まれながら、マイナスイオンの空気吸って、オーガニックコーヒー飲んで、焚き火したり。

常に僕の中ではこの場所が癒しとなっています。

僕は癒しを仕事として、リラクゼーションサロンを経営しているんですけど、それとは別の『癒し』なんですよね。

一方では競争社会に。もう一方では共有社会に。

双方向に行き来してることで自分の心のバランスが取れるようになり、ストレスも減り、人に対しても従業員に対しても優しくなれました。」

 

▲アースバッグハウスに土を塗っている仲間の北原さん。

 

「『少年少女に夢を。そしてかつて少年少年だったことを忘れてない大人達に夢を。』っていうのがコンセプトでもあり、緩やかなビジョン。

それをぶらさずに、コツコツとこのフィールドを仲間とアップデートしていきたいなって思っています。

初めて訪れる人が『また来たい』って思ってもらえるような場所作り、空間作りを心がけていきたいし、楽しんでもらえるようなものを仕掛けていこうと思います。

見学していただくだけでもいいんですけど、できるなら体験していただくことでFAFの本質をリアルに感じてほしいですね。」

 

体験的豊かさ。

これは、今の時代に失われつつあるのかもしれません。

何でも手に入るようになったから、体験することが減っている。

不便だから、面倒だからこそ体験できることがFAFにはあるのかもしれません。

 

▲FREE ART FIELDの風景9。

 

 

一緒に体験的豊かさを感じてほしい

「ここに来て非日常を味わって、できれば見学だけではなく一緒に作業して、体験的豊かさを得てもらえたらと思います。

ピンと来たら見学だけでも結構です。

ここではいろいろな経験ができるのでぜひ一緒に楽しい空間を作りましょう。」

 

これ以外にも、「違うところでもFREE ART FIELD◯◯っていう名前でできたらおもしろいし、少年少女に夢を、そしてかつて少年少女だったことを忘れてない大人達に夢を与えられるようになっていけばいい」ともおっしゃっていました。

FREE ART FIELDでは、常に体験したい人を募集しています。

遠くてこれない人は書籍を読んでみてはいかがでしょうか。

 

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山後マサキ

1980年5月生まれ。新潟県出身。
サラリーマン時代、システムエンジニアとしてシステム導入やサポートのため全国を飛び回る。
現在は「新潟発!地方発!カッコいい自分になろう!」をコンセプトに活動中。