常に時代にあった商品を提供する
株式会社ヤマトキ製作所「小林時男」

今回紹介させていただく職人さんは、株式会社ヤマトキ製作所の小林時男社長。

ヤマトキ製作所は、小林さんで3代目。

職人の町三条で3代にも渡って会社を経営してきた小林さんに、仕事、そして会社についてのこだわりを聞いてみました。

 

自社で企画から製造・出荷まで行える
だからお客様の要望に細かく答えることができる

ヤマトキ製作所さんでは、どのようなものを作っているのかうかがいました。

「私どもの会社は三条市で建築金具や家庭雑貨を作成している会社です。

主な商品としては、雨どい受け金具、雪止金具、モグラ捕り、ネズミ捕りなどがあります。

それ以外にも、五徳やOEM商品なども作っています。」と小林さんは答えてくれました。

とはいえ、雪止金具ってなんだろうっていう人もいるのでは?

雪止金具は、その名の通り屋根の雪が滑り落ちてこないようにするための金具です。

雪国じゃない人は想像できないかもしれませんね。

そう言っている私自身も、金具だけ見せられても、それが雪止金具なのかわからない自信がありますが・・・

 

▲ヤマトキ製作所 代表取締役社長 小林時男さん。溶接しているので顔が見えませんが、とても優しい方でした。

 

 

「主にプレス加工の商品が多いですが、私どもの会社では自社で企画から製造・出荷まですべてを行うことができます。

だから、お客様が『この製品には、こんな欠陥があるんだけど、改善する部品を作って欲しい』という依頼があれば、お客様とどのようにしたら改善できるかを考え、一緒に開発していきます。

すべて1つの会社でできるからこそ、お客様が困っていることを親身になって考えて、困っていることを解決できる商品を開発することができます。」

 

 

「先ほどもお話ししましたが、私どもの会社では自社で企画から、製造・出荷まですべてを行うことができます。

以前、「どうかならない?」っていう相談をもらったとき、付属金具を追加で作ったことがありました。

何に困っているかを聞いて、しっかりと商品開発を行ったので、お客様に「良いね!」と言われたときは嬉しかったです。」

と小林さんは話してくれました。

 

「付属金具を追加したことにより、性能が本当に良くなったんです。

この付属金具の仕組みは、当時はどこにもなかったので特許も取りました。

その後、組み込み方法を変えるなどして、自分たちが特許をとった商品が自分たちとはちょっと違う形で出てくることもありましたね。

そういったものを見ると、『あぁ、これはうちの商品の真似したんだなー。』って思います。」

 

お客様と開発した商品が他でも活用できるのは、やはり自社で企画から開発・製造・販売までできる強みですね。

プレス加工が主というお話ですが、技術があって、しかも自社で全部まかなってもらえるのは安心してお願いすることができます。

(まだもうちょっと1〜2文を追加したい)

 

 

製品の性能には100%自信あり
その一方で、お客様からいただいた意見も参考に常に改善を続けている

「屋根の雪止めはどんどん基準が厳しくなってきています。

そんな中でも、 100%に近い商品を出すようにしています。

100%とは、製品性能が基準をすべてクリアしている商品のことです。

製造段階で欠陥商品はたまに出てくるのは仕方がないことです。

でも、雪止の引っ張り試験など独自の試験をクリアしないと商品として売ることはありません。

安全性をもっとも重視して出荷しています。」

と技術だけではなく、試験についても十分行われていることを話していただきました。

 

「安全性など、性能には自信を持って出荷していますが、中にはお客様から苦情をいただくことがあります。

そのような場合であっても、お客様からいただいた苦情を改善しながら、常に商品の開発を続けています。」

 

 

 

商品が売れたということは、お客様が喜んでくれた証拠
だからこそ、数字が上がると嬉しくなる

どんなときに嬉しいかうかがったところ、小林さんは次のように語ってくれました。

「決算でいい数字が出たときは嬉しいです!」

 

う、、、うーん。

職人ギルドでは、あまり商売っ気を出したくないんだけどなぁと思っていましたが、その後、次のように話してくれました。

「商品が売れるっていうのは、喜んで使ってくれるお客様がいるからこそです。

お客様が喜んでくれた結果として私たちの会社の利益になるのは嬉しいですね。」

 

なるほど!!

そういう理由があれば、決算の数字がいいと嬉しいというのも頷けます。

小林さんは会社を経営されているわけですから、当然会社の利益のことも考えていらっしゃるんだと思いますが、お金、利益だけではない理由を教えていただいたのは非常にありがたいことでした。

 

▲雨どい受け金具。

 

 

行けると思った商品がイマイチだったことも
様々な経験を糧に、今でも成長を続けている

「企画から販売まですべてをやっていますが、全部成功するわけではありません。

長年やっている中で、失敗は当然あります。

以前、『これはいける!』って思ったものがあり、金型まで作ったけどダメだったものもありました。

商品を作ったんですが、思ったように売れなかったんですよね。」

 

確かに金型まで作ってしまうと、そのときのロスはかなり大きくなってしまいます。

でも、様々な失敗経験を糧にして、成長を続けていることも教えてくださいました。

 

▲五徳。用途のよって、いろいろなサイズの五徳があります。

 

「今は3Dプリンタがあるので、大体のイメージは3Dプリンタで作れるようになりました。

なので、昔に比べてロスはかなり減りました。

昔は、まず紙で作って、その後金属で作って、とやっていたので、どうしてもロスが多く出てしまいました。

今は技術革新で、ものづくりの分野も大きく変わってきている。

このような流れには、いつも乗り遅れないように注意しています。」

 

 

 

時代に合わせたものづくりを目指す
そのために、もっと多く人と交流したい

小林さんに、今後どのようなことをやってみたいかうかがいました。

「私どもの会社はプレス加工が主なので、金型も自社でできるようになりたいです。

また、メッキも仕上げも当社ですべて請け負うことができるので、すべての工程を安心して任せていただけるようになりたいですね。

 

すべての工程を自分たちでする場合、今までの技術だけでは対応できないところも出てきます。

そのため、かなり前から異業種の人とも積極的に交流しています。

今の状態に満足することなく、これからもっと交流を増やしていきたいと思っています。

そして、その中で知り合った人たちと新商品を開発したり、異業種の技術を取り入れたりして、会社としてもどんどん成長させていけるといいですね。」

 

「プレス加工の業界にこだわらず、うちの商品や技術を使って何かできることがあれば、いろいろなところと企業コラボで商品開発をしていきたいでね。

以前は鉄が多かったんですが、今はステンレスが主流になりつつあります。

どちらもできるので、もし何か作りたいと思っていて、私どもにお手伝いできることがあれば、是非ともお声がけください。」

 

▲雪止め金具。

 

最後に会社の、そして小林さん個人としてこだわりを話してくださいました。

「私で3代目になりますが、先代が開発したものを未だに作っています。

それは、ネズミ捕りとモグラ捕りです。

三条市は金属加工の会社はたくさんあります。

でも、昔からの商品を残しているのは、当社ともう1社くらいになってしまいました。

続けていけない理由としては、高齢となってしまったためという理由も少なくありません。

私の考えとしては、辞めるのは簡単だけど、お客さんからの要望があり続ける限り、モグラとり、ネズミ捕りは作っていこうと思っています。」

 

昔の商品や昔の技術を残しつつ、時代の流れに取り残されないように常に新しい技術に目を向けている小林さん。

何十年経っても必要とされる商品はあります。

そのような商品を、これからも作り続けていただきたいと、切に願う今日この頃でありました。

 

 

関連リンク

ヤマトキ製作所

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山後マサキ

1980年5月生まれ。新潟県出身。
サラリーマン時代、システムエンジニアとしてシステム導入やサポートのため全国を飛び回る。
現在は「新潟発!地方発!カッコいい自分になろう!」をコンセプトに活動中。